19歳の死にゆく犬と人間の美しい愛を見て泣く

今日は本当は他の記事を用意し始めたのだけれど、朝のニュースショーでの紹介を見て大泣きしてしまったので、そのことを書こうと思う。
まず、写真を見てほしい。英デイリー・メール紙のオンライン版記事米ツインシティーズ・オンライン記事に掲載されている。著作権のために写真のコピーをここに貼ることはしない。

こちらは米国のニュースで紹介されたクリップ(英語)。今朝放送されたオーストラリアのChannelSevenのクリップはYouTubeにはなかった。


USA TODAYのクリップ。実際にジョンがシェップを湖に連れて行くシーン。


シェップは19歳だ。関節炎を患い、痛みが絶えない。
彼のパートナーであるジョンは、シェップがまだ仔犬のときにシェルターから引き取った。最初のオーナーの飼育放棄だった。そのころは婚約者と二人で飼っていた。

が、やがてその婚約者とは別れがやってきた。彼女は去り、ジョンは悲しみのあまり自殺さえ考えたと言う。それを救ってくれたのが、シェップだった。「シェップがいなかったら今の僕はいない」と。「今は僕がしてやれることをしてやらなければ」。

シェップはすでに人間なら百歳以上の老犬だ。
進行した関節炎のために、眠れない夜が続く。それを少しでも鎮めるために、今日もジョンはシェップを連れて湖に行く。夏の米国ウィスコンシン州のスーペリア湖は温かい。シェップはジョンに抱かれて湖に入り、彼の肩に頭をもたれてゆっくりと波に揺られながら眠る。静かな波の揺れと水の温かさが、関節炎を鎮め彼を静かに眠らせてくれるのだ。

犬と人間の種を超えた深い愛情が、痛いほど感じられる写真。
この写真を見たとき、知らずに涙がほろほろとこぼれた。何百ものコメントをフェイスブックに残したひとびとのように、今までの人生でなくしたひとやペットを想い、悲しみ、愛、そして優しさの感情が一度に襲ってきて茫然とした。そして、なくしたと思っていたそれらの人やペットへの想いがまだ心の底に残っていたこと、その温かさにもう一度泣いた。

写真を撮ったのは、ジョンの友達、プロの写真家であるハンナ・ストーンハウス・ハドソンだ。彼女自身のフェイスブックで最初に紹介し、今では何百万ものアクセスがあるという。
写真は、彼女の写真サイトから購入できる。その報酬の一部はシェップの治療費にあてられるらしい。少し大きめの写真を購入して書斎にそっと置きたいと思う。

たった1枚の写真が、何百万人ものひとたちに訴えかけるもの。
語らなくとも伝わってくるもの。


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RSPCAが捜査したオーストラリア「仔犬製造工場」の実態

オーストラリア動物虐待防止王立協会(RSPCA)は、動物福祉を推進する非営利団体だ。オーストラリアは英国連邦加盟国なので、世界最古(1824年設立)の動物福祉団体王立英国動物虐待防止協会(RSPCA)の傘下となり、同じ「王立」が冠せられる。知らないひとも多いが、オーストラリアは成文上英国女王(エリザベス女王)を国家元首としているので、その英国連邦元首から承認された団体は「王立」なのだ。

オーストラリア動物虐待防止王立協会(以下RSPCA)自体もかなり古い団体で、活動は1870年代にまでさかのぼる。収入は全て寄付。ペット、野生動物、家畜の福祉、また実験動物への取り組みなどを主に行なっている。

これだけ規模が大きい団体だからできることなのだろうが、オーストラリアには「アニマルレスキュー」という長寿番組がある。現在のところ4シーズン目。RSPCAの活動を追ったドキュメンタリーで、わたしもよく観ている。

前回の話は、パピーファクトリーの実態とそこで救助された犬たちを追ったドキュメンタリーだった。
パピーファクトリーとは、仔犬工場という意味だ。

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広大な牧場と言ってもいいそのパピーファクトリーには、200匹以上の犬があまりにもひどい環境で暮らしていた。半分以上の犬が妊娠中。そして、近親相姦、多妊娠、病気、怪我、異常出産など、何のケアもなくほったらかしだ。仔犬たちは主にネット上で売られるため、その親たちがどんな状況で暮らしているかを知る術はない。

ネット上の「ハッピーに飛び回る健康な仔犬売ります」という広告の裏では、毛玉と皮膚病で動くこともできない母犬がいる。RSPCAスタッフは、「これはもう犬ではないわ。ただの出産機械として生かされているのよ」と深いため息をついた。
その中の1匹ゴールデンリトリバー犬、ルーシーは60匹を超える出産が報告されており、体はもうガタガタだ。生涯一度もシャンプーをされたこともなく、耳はただれ足にはまだ治っていない傷が報告されていた。そして発見されたときには、またも妊娠中だったという。

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ルーシーは無事6匹の子を出産した。そして、それが彼女の悲惨なパピーファクトリー生活の終わりを意味している。その後は、保護親を見つけて静かな余生を送ることになる。

パピーファクトリーには、沢山の盲目犬もいた。白内障で視力を失った犬もいれば、異常出産で眼球のない犬もいた。毛玉で見るも無残だったシーズーのファーガスは、その後手術で左目だけは視力が回復し、保護親のもとで里子に出されるための社会訓練を行なっている。

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目のないプードル、ダスクは、優しいコンパニオンの犬がいる家庭で保護され、現在ではそのコンパニオン犬の助けで生活に支障がなくなるまで訓練が続けらている。

エイミーはリトリバー犬。保護されたときには、恐怖のため完全に石のように固まってしまい動くことさえできない。その後シェルターで他の犬との生活を経て「犬との関係」は復活したが、いざ人間と1対1で向き合うと恐怖で動けない。カタトニア、緊張症とも呼ばれる症状だ。

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その後保護親の元で人間との信頼を取り戻したが、それは3ヶ月もあとのことだった。どのような虐待を受けていたのかは今では知る由もない。が、エイミーはその後新しい名前をもらい、里親の家で幸せに暮らしているという。

さて、その肝心のパピーファクトリーのオーナーだが、先日判決が下った。「動物への虐待とケア放棄」のため約300万円の罰金、そして3年間3匹以上の動物飼育禁止だった。オーナーの持っていた牧場とネットの仔犬売買サイトは閉鎖。

日本でも同様の「仔犬製造工場」崩壊が問題になっていると聞くが、オーストラリアも同じようなものだ。RSPCAでは、独自のキャンペーンを行い、「仔犬製造工場を閉鎖しよう」というサイトで署名を募っている。署名を集めて政府に働きかけるためだ。

こうした悪徳ブリーダーたちを一掃はできないかもしれない。
ただし、わたしたちはそれを知ることで、インターネットなどで安易に仔犬や仔猫を購入してはいけないという警鐘を受け取ることができる。

そして、できることをできるだけ。わたしは保護親にはなれないのでせめて寄付だけでも。
だから、資金がなく困っている小さなシェルターには、時々ささやかな寄付をさせてもらっている。キャンペーンなどには目を通して署名もちょんちょんと。

こうした不幸な犬や猫の話は胸がしめつけられる。何かしなければ、と切実に思う。

<今日のオマケ>
わたしがちょうどこの記事を書いていたときのテーブル回り。
昨日は遅くまでお出かけして寂しい思いをさせてしまった。そんな次の日の金曜日は二日酔いということもあり(笑)、静かにひとりと2匹で過ごしている。

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愛するにゃんこのために備えあれば憂いなし

1億人以上の日本人が皆愕然としたあの大震災から1年以上たった。いまだに残された動物たちの問題もあり、わたしは今も細々と寄付を続けている。焼け石に水のささやかな寄付だが、遠く離れていても日本人として「かかわりあいになりたい」という気持ちにいつわりはない。

災害はいつやってくるかわからない。そして、身ひとつで逃げなくてはならない場合に家族としての猫をどうするか。これは、誰にとっても心配なことのひとつだと思う。

時々巡回するサイトのひとつに、アメリカでアニマルレスキュー活動にたずさわる神野あきらさんのDear Pawsがある。その充実した内容にいつもうなずきながら読んでいるが、今回はダウンロードできる「にくきゅう手帳」のリンクを紹介したい。
にくきゅう手帳

これは、緊急避難時の心得、ペットのために用意しておくもの、避難所や保健所などの書き込みのできる欄もあり、心配よりまず準備をするべきだというとてもよくできた手帳。そして、イラストがとてもカワイイのだ。ぜひダウンロードしてじっくり読み、様々な情報を書き込んでほしい。

考えたくはないが、「もしも」の場合というのは本当に起こる。
そして、それは「災害」だけではない。わたしたち自身に降りかかる不幸のことだ。

わたしの友達の知り合いは、心臓麻痺で自宅で亡くなった。金曜日には出勤したが、休み明けの火曜日に彼は来なかった。心配したひとたちが電話をしたが応答なし。水曜日になって、やっと警察の手を借りて家のドアを壊して中にはいったがすでに遅かったという。ところが、彼には犬がいた。黒い犬は亡くなった飼い主と一緒に4日以上何も食べずにいたのだった。もちろん犬は助かったが、わたしはその話を聞いて、どきりとした。
外で事故に遭うことだってあるだろう。意識を失ったひとが一人暮らしだった場合、その家にいるいるかもしれないペットたちはどうなるか。

わたしのように「ほとんど一人暮らし」だと、1度は考えてみなければならない可能性だ。

そんなときのために、とても便利なサイトがある。
ペットの為の意思表示カード」を配布しているBig Tree for Animalsという人と動物のポータルサイトだ。

ペットの為の意思表示カード【日本語&英語バージョン】

英語版もあったので、さっそくダウンロードして記入し、ラミネートでカード保護して財布に入れた。そして、1枚は学校のわたしのデスクの前に貼った。もしものときに同僚たちにもわたしの猫たちに気づいてほしいから。もう1枚は近くに住む若い友人に、最後の1枚はわたしの留守中にいつもキャットシッターをしてくれるお掃除の女性に渡しておこうと思う。

これは、つまりわたしに何かあった場合に「家に2匹の猫がいること」をわたしの友人に知らせてもらうためのものだ。わたしの家の猫たちに誰も気づかないなんてことがあってはならない。

備えあれば憂いなし。いや、憂いはまだあるけれど、少なくとも猫たちが飢えることはない。
一緒に住む家族がいればこういう心配はしなくてもいいと思うかもしれないが、ではもし家族で事故に遭ってしまったら?
考えたくない、わたしだって。でも起こりうるから準備する。

あいちゃんとすーちゃんのために。
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しかし、そんなおかあしゃまに感謝もせず今日のキミたちは。一体。

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こら。

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猫に「猫の毛皮のおもちゃ」を与えているかもしれない恐怖

わたしは残酷な話が大の苦手で、どちらかと言うと耳を塞いで逃げたくなるどうしようもない弱虫だ。特に、動物のその手の話は実際に胸が痛くなり息が苦しくなる。妹も同様なので、これは動物大好き家族の遺伝かなとも思う。

だから、昨晩オーストラリアTV局 Channel Seven でニュース番組を見ていたときも息が詰まりそうになった。毛皮反対の活動家たちと中国からの輸入毛皮の話だった。英語版だが、こちらに動画クリップがある。東海岸ではすでに6月25日に放送されていたものを西海岸では少々遅れてニュースショーでまとめてあった。



オーストラリアでは残酷な写真や動画をテレビで見せはしない。活動家たちの話とDNA検査の結果だけだ。それでも、息が詰まりそうになった。けれどそれはわたしの猫たちとの生活にもかかわることなので、きちんと向きあわなければならないと思った。だから、この記事はわたしのための戒めでもある。

わたしの住むパースのような温暖な西海岸地域では毛皮のコートなどを見ることはあまりないが、実際には毛皮はまだ至るところに使われている。毛皮をあしらったセーターやジャケット、帽子、アクセサリー、キーホルダーなどの小物、そして猫や犬用のおもちゃ。

現在では、限りなく毛皮に近い擬似加工品もあり、ラベルがついていない小さなものなどはそれが本物の毛皮なのかあるいは擬似加工品なのか見分けがつかないものが多い。ましてや、毛皮の種類と言ったら、それはラベルの表示を信用するしかない。番組では実際に毛皮をあしらったファッションの品々を売る店の店員にもインタビューをしていたが、彼女らもあまりよく知らなかった。

倫理観の立場から、オーストラリアではたとえ動物を食料として屠殺する場合でも「苦痛を与えない屠殺」が重要視され、近年ではそれを無視した業者には厳しい処置がとられるようになっている。
だが、外国からの輸入品には効果がない。
現在、アジア(主に中国)から2百万匹以上の「犬や猫」が主に「装飾用毛皮」として売買、輸出されている。オーストラリアの毛皮輸入は80%が中国からだ。毛皮のイミテーション加工品を作るより、犬や猫の毛皮のほうがはるかに安いということも理由のひとつだ。もちろん輸入検疫で検査を受けているが、それでもその法の穴をくぐり抜けて今も犬や猫の毛皮は輸入されている。それも、ウサギ100%などのラベルをつけられていることもあると言う。
毛皮用の動物がどのように殺されているのかは、知識として分かっているつもりだがここでは触れない。

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番組では、実際に適当に選んだ7つの毛皮製品にDNAテストを行った。結果は悲惨だ。7つのうち5つの製品から猫のDNAが検出されたからだ。全て中国製。そして何の毛皮が使われているかのラベル表示はない。写真の毛皮製品がDNAテストに使用されたものだが、このうちDNAを通ったのは左側の毛皮ベスト(ラベル表示:ウサギとアライグマの毛皮100%)とポニーの毛皮表示のあるセカンドバッグのみ。

輸入検疫を通過するために擬似毛皮との混紡毛皮製品もあり、わたしたちのようなシロウトには全く見分けがつかない。よく考えてみると、猫のおもちゃにも毛皮を使ったものが沢山ある。あれはもしかしたら猫の毛皮なのか。中国製またはほかのアジアの国々の製品であれば、確認することは不可能だ。

わたしは毛皮を買ったことはない…と思っていた。しかし、確かに小物に毛皮が使われているものがある。うちの猫タワーから下がっていたネズミも毛先の柔らかさから毛皮のような気がする。毛皮製品を持つのは、つまり「そのために殺された動物」をまとうということだ。

以前から毛皮に関心はなかったが、これからはもっと気をつけて「買わない努力」をしようと思う。猫に「猫の毛皮のおもちゃ」を与えているかもしれないなどと、2度と思いたくない。

活動家たちの掲げるサインには「毛皮は殺害」「毛皮は死」と書かれてあった。いまだにファッション業界では毛皮をゴージャスにまとったモデルたちを見る。しかし、毛皮不売不買を意思表示するデザイナーたちもかなりいるのだ。装飾のための毛皮使用はやめなければならない。

買うひとがいるから、売るひとがいる。

<追記>
コメント欄でも、もう少しわたしの考えを述べています。

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西オーストラリア州の画期的なネコ法案を考える

Cat Havenは、西オーストラリア最大の猫保護のための非営利組織だ。そして、裏庭には訪問者には見えない安楽死の設備もある。ここで保護される猫の数は毎年9千匹以上。そのうち家猫として引き取られる猫はわずかに2千匹。
RSPCA(オーストラリア動物虐待防止協会)の発表によると、オーストラリア全体では5万8千匹以上の猫が保護されるが、そのうち3万3千匹以上の猫たちが殺処分の道をたどる。日本の猫殺処分数は20万匹を超えるが、人口の比率から言うとほとんど同じぐらいの数字だと言える。オーストラリアの人口は、日本の約7分の1だ。

以前にも書いたが、西オーストラリア州では昨年ネコ法案(Cat Bill 2011)が可決された。発令は今年2012年11月。そして、1年の猶予期間を設けて2013年から正式な法律として執行されることになる。州内のShireと呼ばれる各地域ごとに、法執行のための機関が設けられるわけだ。
猶予期間とはいえ、あと数ヶ月で飼い主の義務は法化される。もう1度、自分のためにもおさらいしてみようと思う。

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ネコ法は元々猫殺処分の数を減らすための法律。その最初の一歩として、今まで野放しだった飼い主としての義務に焦点があてられている。

犬の場合と同じようにShireへの登録とマイクロチップ埋め込み、6ヶ月以上の猫の去勢と避妊手術などだ。各Shireでは、そのための費用補助の検討をすでに初めている。今までにも費用半額負担をしていたShireがあるが、たとえばわたしの住所のあるShireではなかった。つまり、手術とマイクロチップは飼い主の負担だったのだ。これは、退職者年金で暮らしている老人たちには、痛い出費だ。

また、登録済みブリーダーも譲渡時には去勢・避妊手術済み証明書の提出が義務付けられる。今でも3ヶ月以下の仔猫譲渡は一般的ではないが、これにより決定的に12週間以下の仔猫はまず譲渡されなくなる。それ以前の手術は獣医が許可しないからだ。

そして、もうひとつの項目は1家庭の猫数制限。3匹以上猫を飼うことはできなくなる。もちろん、ブリーダーはその許可証により制限の範囲外になるし、不幸な猫の短期間預かり家庭も除外される。しかし、多頭飼いをしている家庭では「その猫たちが死ぬまで」飼うことはできるが、猫数が2匹になるまで新しい猫を迎えることはできない。

ただし、オーストラリアの猫たちは基本的に「放し飼い」で、犬と違って「半飼い猫」が多いのも事実。
犬の放し飼いは法律で禁止されているが、猫はその範囲ではない。多頭飼いの家庭はこうした半飼い猫で構成されていて、隣近所の反感をかうことが問題視されているのだ。つまり、登録・マイクロチップ・去勢/避妊手術を無視してきたために増えた猫たちの、原因のひとつともなっている。

そして、違反者は令状により家宅捜索され、猫は「違反者が義務履行するまで」保護されることになる。罰金は約50万円まで。厳しい。

もちろん、先に書いたとおりこれは猫の殺処分を減らす「最初の一歩」だ。そのため、様々な問題点をも抱えている。

たとえば、猫好きの多頭飼い。ショウに出すことが趣味のひとたち。たまに自宅の猫を交配させる飼い主たち。そうしたひとたちの猫はほとんどが内猫であり、もちろんマイクロチップを埋め込んだ猫も多い。だがブリーダーなどと違い、3匹以下という法の範囲内なのだ。猫がダイスキなだけでは、3匹以上飼ってはダメということになる。(ちなみに、Shireによっては犬も数制限を設けている地域がある。)

裏庭ブリーダーたちも黙っていない。登録していない素人ブリーダーのことだ。ただし、わたしはこの裏庭ブリーダーたちの真意がわからないし、サポートもしたくない。なぜ登録しないのか。なぜ様々なネコを交配させて、「ブティックキャット」などという名前で無料掲示板などで売るのか。雑種ネコとラグドールの交配でできた仔猫をブラックラグドールなどという名で、ブリーダーからの猫たちよりはるかに安い値段で売る広告を見たことがある。この裏庭ブリーダーたちは、自分たちの小遣い稼ぎができなくなるので州政府に働きかけていると言う。

そして、もうひとつはネコ法の執行により捨てられる猫が一時的に倍増するのではないかという危惧。つまり、費用の負担と自分の猫を天秤にかけて、猫を捨てるほうを選ぶひとたちのことだ。Cat Havenでは、そうした無責任な飼い主のせいで殺処分は増えるだろうと予測している。

繰り返すが、これは「最初の一歩」だ。全ての項目に関して、猫たちとそして猫に関わりのあるひとたち全てを満足させることはできない。残念ながら、それが法というものなのかもしれない。

ちなみに、西オーストラリア州にはイヌ法(The Dog Act of 1976)もある。もう20年以上前から執行されている法律だ。日本と同じものもあれば違うものもあるので、情報として以下に記した。

1.公共の場において、全ての飼い犬は、飼い主名、住所、登録団体名を記したタグとそれをつけた首輪をはめていなければならない。罰金約1万円。

2.全ての飼い犬は、居住する場所に監禁されなければならない。そして、許可されている場所以外での公共の場では、2メートル以下のリードを装着しなければならない。罰金約1万円。

3.3ヶ月以上の飼い犬は全て、18歳以上の州民の名のもとに登録されなければならない。罰金約1万円。登録料は、去勢・避妊手術済なら3年で約千8百円。未手術の犬は約7千円。(犬はどちらにしても自宅に監禁されていなければならないので、手術は強制ではないのだ。ただし、登録料がかなり違う。)

4.パース市内公共の場で飼い犬のフンの始末を怠った場合、約4千円の罰金。

5.グレイハウンド犬は、公共の場において必ずマズル(口輪)を装着しなければならない。罰金2万円。


ネコ法には不満は多々ある。が、改定に改定を重ねて、長い目で見れば猫たちの幸福を導くことになってほしいと切に願っている。

猫たちのために。
毎年殺処分される何の罪もない猫たちのために。

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